自家焙煎コーヒー屋の儲けの手順 3

自家焙煎コーヒー屋の儲けの手順 3

自家焙煎珈琲専門店
コーヒー屋をオープンしました。
焙煎機も自由自在に操縦できて、とてもおいしいコーヒー豆が
焼けるので、お客さんも連日来店されるようになり、とても
好評です。

オープン3週間目になると「この豆を卸売して欲しい」との
依頼もあり、卸売業も始めました。

卸売りの利益率も66%で悪くない数字です。

すると、口コミで更に卸売の喫茶店の数が増え、寝る暇も
ないくらい仕事の量が増えました。大繁盛です。

しかし、なぜか忙しくて、売り上げがあるのに儲かりません。
このままでは、赤字になってしまうので、半額キャンペーン
でも企画して売り上げを伸ばそうと考えています。

しかし、半年後に焙煎機のローンが払えず、
焙煎機を売り払い閉店、寝る暇も無いくらいの繁盛店
だったのに・・・焙煎機も大型を導入したのに。。。

この人は、なぜこんな状態になってしまったのでしょうか。

答えは、コーヒー屋の利益構造を全く理解していなかった事です。

「豆を卸売してください」と言われるほどの商品を持っていたわけ
です。
「この豆、おいしいですから、私の店でも使わせてもらえませんか」
というお話です。

豆売りは、1杯売りより19倍難しく利益が出ない商売です。
(この数字は一般論であり、中島流では30~41倍)

自分のコーヒー豆が他の喫茶店で使われる事に喜びを
感じていたのでしょう。
豆が売れることに喜びを感じたのでしょう。
しかし、喜びと経営は違います。

この人は、最後の方では、コーヒーを飲みに来たお客さんを
断っていたそうです。

豆売りは、利益が出ないのに、更に値引きした「卸売」に
力をいれたわけです。
自ら利益を削り、自分の店の利益よりも、他人の店の利益
を優先してしまったわけです。

この負のスパイラルは、陥った本人は全く気付きません。

豆が大量に売れると、現金が入る・・・薄利多売でもヤレル
1杯のコーヒーをチマチマ売ったところで金にならん。
と、思うわけです。

ところがコーヒー屋の構造は、目先の現金よりも利益幅です。
100gのコーヒー豆は400円  利益266円
1杯のコーヒーは400円     利益360円(一般論)

普通のコーヒーは原価10%に設定されています。
中島流は、その10分の1になります。

しかも、自分の利益が266円に対して、卸先の喫茶店は
3600円稼いでいるんですよ(一般論) ばかばかしくないですか。

最初に業務用の釜を導入したばかりに、豆が大量に出来
て余ってしまいます。
次に余った大量の豆を処分しなきゃならないので
大量購入先として薄利多売の卸売りを始めます。
売れ始めたら、軌道に乗ったと勘違いします。

ウチは卸売りがメインなので、、、と
1杯のコーヒーを販売することを辞めます。
忙しいのに薄利多売のじり貧。

これが解らないまま進行していき、やがて閉店へ。
こんな末路を通って欲しくないので、書かせて頂きました。

今回の儲けの手順
・コーヒー屋の利益構造を知る事
・安売りや卸業をしない
他人の店のお客さんを喜ばせるより、
 自分のお店のお客さんを優先する

これで利益を出して行きましょう。

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